酔っぱらいのゆくえ

私は酔っぱらいやすい。そして調子に乗りやすい。絵に描いたような酔っぱらいになる。

20代の頃は、前後不覚になり人に迷惑をかけるというような部分への反省はすごかったのだが、それでもみんなその件についてゲラゲラ笑っていたし、変わらずによく飲んでいた。飲むのが楽しかったし、みんなも楽しそうだったから。でもいつからか酔っぱらっての失態や失言がこわくなり、反省というよりもやっとした恐怖が勝るようになった。なんでだろう。

東京に引っ越したことが関係しているのか、シンプルに加齢による変化か、SNSの発達が関係しているのか、酒を飲む相手が安心できない人間なのか、詳しいことはわからないが、いつからかそうなってしまった。でも酒を出されると飲んでしまう。翌日に後悔したりするくらいなら飲まなければいいのに。そんなふうに思う。しかし出されれば出されるだけ飲んでしまう。私はそういうだらしない人間なのです。それを隠して生きているのだな。